特別企画 第17回朱生会展 木村光宏とその仲間たち
古川美術館 9月10日(土)~10月10日(月・祝)
日本画家・木村光宏が主宰する「朱生会(しゅせいかい)」は、精力的に活動を続ける作家が所属している日本画研究会である。毎年多くの日展入選者を輩出し、特撰受賞者が何人も在籍している。木村が主宰する研究会は「朱生会」のほかに「閑輝会(かんきかい)」があるが、いずれも≪日本画を描く者で組織し、会員相互が切磋琢磨し、日本画の研究・創作を目的とし、作品を発表し互いに勉強し、各地域の美術文化に貢献する≫という活動目的を掲げている。会員は最初に閑輝会に入り活動し、日展入選を数回続けた者が上位団体となる「朱生会」に所属する。
竹内恵利子「collection」2022年
毎年、電気文化会館で「朱生会展」を開催してきたが、本年は会場を古川美術館に移し、所属会員15名の出品で開催する。日展作家でもある木村光宏は風景画、特に雄大な風景を得意とするが、木村は自身のスタイルを決して押し付けず、個々人の特性を(得意な表現)を生かした指導をするため、会員の作品は実に様々な表現がみられる。これまでの「朱生会展」では、通常100号以上の大作を出品しているが、今回は会場に合わせて80号前後の作品に揃えた。それぞれの個性が光る作品はどれも見ごたえがあり、展示室全体からは、作家たちの日本画に対する熱い思いがエネルギーとなって迸っている。
■分館 爲三郎記念館 / 特別企画展「墨游~木村光宏 墨と戯る」
東海地区で活躍する日本画家・木村光宏による初めての墨画展。これまで多くの風景画を発表し続け、色彩豊かな画風で魅了してきた木村が、あえて抽象的な表現にこだわった墨画を発表する。すべての作品は本展のために制作した新作で、本邦初公開である。
墨色一色の水墨画のほか、日本画家らしい金箔や金泥、岩絵の具を交えた墨彩画。これらの作品は、木村の心のままの自由闊達な姿かたちであり、その心の瞬間を紙上に写している。
昭和初期の数寄屋建築である爲三郎記念館と、木村の抽象的水墨画作品とが呼応し、観るものを ≪墨游≫の世界へ誘ってくれることであろう。
墨色一色の水墨画のほか、日本画家らしい金箔や金泥、岩絵の具を交えた墨彩画。これらの作品は、木村の心のままの自由闊達な姿かたちであり、その心の瞬間を紙上に写している。
昭和初期の数寄屋建築である爲三郎記念館と、木村の抽象的水墨画作品とが呼応し、観るものを ≪墨游≫の世界へ誘ってくれることであろう。