広重と国貞 ~二人の絵師が描いた東海道五十三次~
2022年9月13日(火)~11月13日(日)
- Part 1:9月13日(火)~10月16日(日)日本橋~袋井
- Part 2:10月18日(火)~11月13日(日)見附~京
誰もが知っている歌川広重の『東海道五拾三次之内』(保永堂版)。この保永堂版東海道を背景に使った別の絵師が描いた「東海道五十三次」をご存じでしょうか。本展では歌川広重の『東海道五拾三次之内』と、歌川国貞の『東海道五十三次之内』、またその二人の合作の『雙筆五十三次』の3シリーズをご紹介します。江戸後期の歌川派を代表する二人の絵師が描いた「東海道五十三次」をお楽しみください。
Part1 展示作品
歌川広重『東海道五拾三次之内 日本橋 朝之景』
歌川国貞(三代歌川豊国)
『東海道五十三次之内 江戸日本橋之圖』
歌川広重、三代歌川豊国
『雙筆五十三次 日本橋』
Part2 展示作品
歌川広重『東海道五拾三次 大尾 京師 三條大橋』
歌川国貞(三代歌川豊国)
『東海道五十三次之内 京 三條大橋』
歌川広重、三代歌川豊国
『雙筆五十三次 京 大尾 三條大橋之圖』
※各会期で絵画作品は全点展示入替があります。
浮世絵とは
「浮世」とは人々が生きているこの世の中を指しています。この「浮世」を描いたものである浮世絵には、その当時に生きていた人々の暮らしや文化、流行など、彼らが興味を持ったありとあらゆる物事が描かれています。
そのため広重が得意とした「名所絵」の他にも歌舞伎役者を描いた「役者絵」や当時の美人が描かれた「美人画」、物語などで語られる武士を描いた「武者絵」、マンガのようなデフォルメされたタッチで面白おかしな絵を描く「戯画」などジャンルは多岐にわたります。
また浮世絵はその形態から大きくふたつに分けることが出来ます。ひとつは絵師が紙や布に直接筆などで描いた「肉筆画」。
もうひとつは木版によって摺られた「版画」です。
静岡市東海道広重美術館が扱う作品は主に「版画」作品。その中でも 「錦絵」と呼ばれる多色摺り木版の浮世絵を収蔵・展示しています。
当館エントランスホールでは浮世絵の多色版画の摺り体験を行っています。
一色ずつ色を塗り重ねていくことで色彩豊かな版画が
出来上がっていく様子を体験できます。
美術館概要
平成6年、東海道の宿場町「由比宿」の本陣跡地である、由比本陣公園内に開館した東海道広重美術館は、江戸時代の浮世絵師・歌川広重(1797-1858)の名を冠した、日本で最初の美術館です。
収蔵品は、“広重・東海道三役”と異名をとる《東海道五拾三次》の「保永堂版」、「隷書東海道」、「行書東海道」の他、晩年の傑作《名所江戸百景》など、風景版画の揃物の名品を中心に約1,400点を数えます。
常に新しい視点で、浮世絵芸術の素晴らしさを満喫していただけるよう、毎月展示替えを行い、所蔵品を中心にバラエティーに富んだ企画展を開催して参ります。
また講演会やギャラリートークなど、関連事業も随時実施致します。
館内には「大展示室」「小展示室」の他、「浮世絵の基礎知識」「ガイダンスルーム」があります。 エントランスホールには、浮世絵版画摺りの技術をやさしく理解できる「版画体験コーナー」を設置するなど、“広重”や“東海道”をキーワードに、江戸文化への理解を深めて頂ける工夫がされています。 また「ミュージアムショップ」では、オリジナルグッズの販売もしております。