マン・レイと女性たち (東京渋谷区東急文化村)

7月13日から9月6日 BUNKAミュージアム

アメリカとフランスで活躍し、今もなお世界的な人気を誇る芸術家、マン・レイ。マルチな才能を発揮し、自らを「万能の人」レオナルド・ダ・ヴィンチに例えた彼は、その独創的な撮影スタイルや技法で、大胆さと優美さを持つモデルたちの魅力を引き出し、多くの傑作を生み出しました。

既存の価値の破壊を目指す芸術家であるダダイストを名のり活動を始めたニューヨークからパリへ地を移し、マン・レイは、そこで多くの女性たちと出会います。そして、女性という存在が作品制作における重要なテーマとなり、彼と人生の一時期を共にした女性たちは、新しい時代に生きる自由な女性像、あるいは時代の“ミューズ”として、写真をはじめ、マン・レイのさまざまな作品に登場します。

本展では、芸術家としての道を歩み始めたニューヨーク、シュルレアリストとして創作活動に打ち込んだパリ、戦禍を逃れ移住したハリウッド、そして再びパリへと拠点を移した彼の人生を4章で構成。彼がさまざまな愛と別れ、発見や冒険、遊びを体験していく時間軸を経糸たていとに、その時々のミューズとなった「女性たち」を緯糸よこいとにして、写真を中心に、絵画やオブジェなどを加えた250点を超える選りすぐりの作品でマン・レイの足跡を振り返ります。

“創造するのは神聖な行為、複製するのは人間的な行為”

マン・レイ
《カメラをもつセルフポートレート(ソラリゼーション)》 1932-35年頃 ゼラチン・シルバー・プリント(ヴィンテージ) 個人蔵 / Self-portrait with Camera, Solarization, ca. 1932-35, Gelatin silver print, vintage print, Private collection / Courtesy Association Internationale Man Ray, Paris / © MAN RAY 2015 TRUST / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2021 G2374

MAN RAY 1890-1976マン・レイ

フィラデルフィア生まれ。ニューヨークで芸術活動を開始したのち、パリに渡り、ダダイスト、シュルレアリストや社交界の人々と交友、前衛作家としての活動のかたわら時流にのった肖像・ファッション写真家として活躍する。ソラリゼーションなどの写真技法を創始。画家・オブジェ作家としての名声もやがて確立した。

POINTS[ 見どころ ]

《アングルのヴァイオリン》 1924年 ゼラチン・シルバー・プリント(後刷) 個人蔵 / Ingres’ Violin, 1924, Gelatin silver print, printed later, Private collection

 

 

ホームページより

https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/21_manray/