対馬のアイドル、ツシマヤマネコ
対馬のアイドル、ツシマヤマネコ
ツシマヤマネコが絶滅危惧になった理由は、いくつもありますがやはり生存に適した生息地がなくなってきていることが大きいのです。
生息地である落葉広葉樹林が減少し、間伐の行われていない針葉樹植林が増加した結果、餌となるネズミ類の生息密度が低下しています。
また河川改修や道路建設などで生息地が分断され、行動範囲が狭くなると餌も見つけにくくなってしまいます。
また道路の整備により車の往来が増えることで交通事故で亡くなるケースも増えました。
そしてネコならではの感染症(ネコ免疫不全ウイルス感染症・ネコ白血病ウイルス感染症)にイエネコから移されてしまうこともあるそうです。
そして狩猟用のワナにかかってしまうことや、
野良猫、野犬の攻撃を受けることもあります。
対馬という限られた場所でしか生息していないツシマヤマネコたちはこういった理由によって数が減ってしまったのです。
2000年代前半の推定個体数は80から100頭で、2010年代の前半にもほとんど変わらず70から100頭でした。
ツシマヤマネコの個体群が野生で安定して存続するためには、最低数百頭の大人の個体数が必要だとされています。
1971年には文化財保護法によって「国の天然記念物」に指定されましたが頭数減少に歯止めはかかりませんでした。
その後環境省は、1997年に上県町に「対馬野生生物保護センター」を開設しました。
そこではツシマヤマネコなどの生態調査、交通事故被害やFIV感染した個体の保護、住民への環境教育や啓発活動などを行っています。
さらに、2014年には、保護したツシマヤマネコを自然環境に戻すための訓練を行う「ツシマヤマネコ野生順化ステーション」が、厳原町内山地区付近に設置されました。
現在ツシマヤマネコは、飼育下個体群の遺伝的多様性を高めるとともに、災害や感染症などに備えて危険分散を図る目的で、対馬野生生物保護センター以外に、 井の頭自然文化園・ よこはま動物園ズーラシア・福岡市動物園・富山市ファミリーパークのそれぞれで「分散飼育」されているそうです。
オマケの話、ネコはマタタビを好むといわれるが、ツシマヤマネコもイリオモテヤマネコもマタタビには興味を示さないらしいです。
人の手によって奪われていく生命、世界には絶滅危惧種が44016種以上あるとされています。
何気なく過ごしている私たちの毎日の中で、闘っている生命がある。
生き物を絶滅させないために、自分ができること。
「絶滅危惧種を見つめる」
〜Starts From Knowing.
8月に開催する会員による作品展テーマは
「絶滅危惧種」
体験会ではお子様たちにも夏休みの課題向けに「絶滅危惧種を知ることから始まる意識」
を企画しております。
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①楽しいテクスチャーアート&書
キャンバスにアクリル絵の具と手作りペーストで立体的に絵を描いていきます
②うちわに描こう!
当日、会場にてどちらかを選択していただきます。
午前・午後2時間 各5組の募集となります。
(要予約)
info@s-shoga.or.jp
みなさまお誘い合わせの上、ぜひご来場ください。 心よりお待ちしております😊
この展示会で
100年後の自分たちの未来について考えることが出来れば幸いです。
志乃書画協会